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ホームページの命は情報のスピードと内容。特に写真のインパクトはとても重要な要素です。このページでは、プロのフォトグラファーが、「自分で写真を撮る」方法をご紹介します。

五頭 輝樹(Gotou Teruki)=茨城県生まれのフォトグラファー。日本大学芸術学部写真学科卒業、APA会員。受賞暦=APA特選受賞。NYタイムズ広告大賞、朝日広告賞、日本経済新聞広告賞、日刊工業新聞産業広告賞など多数。出版=マガジンハウス(平凡パンチ)グラビア・表紙担当、玄光社「人物写真の写し方」。NHK趣味悠々「鶴太郎墨彩画塾」、写真エッセイ「ブラジル編」公開など多数。撮影ツールの開発=デジタル対応大型スタジオオープン、自動ライティングシステム開発、防災・観光便利地図意匠、旅行用緊急疾病問診表の開発など。同氏に師事したフォトグラファーも数多く第一線で活躍中。東京都中野区在住。



 さあ、手軽に写真をジャンジャン撮ってみましょう。その「瞬間」は誰のものでもなく、シャッターを切ったあなたのものです。楽し〜い思い出も、喜びも、もしかして「チョッと」せつない気持ちのときも、シャッターを切ってください。

 写すものはどんなものでも、そのときは「良い」と思います。「良い写真」の条件はご自分の「気持ちがどれだけ入っているか」に尽きると思います。

 お料理の写真は如実に現れますね。お料理の作り手がどなたなのか?プロならば「美味しい味と彩り」は申し分ないですね。おばあちゃん、おか〜さんも「味」は誰よりもあなたに合っているはず。

 申し分ない「写真の獲物」です。一度、撮ってみてください。デジカメでもケータイでも、気持ちを入れて写すことができれば、皆さんは十分に「カメラマン」です。当然、心をこめた写真の発表の場はこのサイトです。

 チョッと写してみましょうか。?外でしたらご存知、素晴らしい太陽の光を、おうちの作り付けの蛍光灯でも、どんな光でも今の「デジカメ」なら美味しく撮れます。綺麗にも撮れます。ご心配なくドシドシと――。

たまには外で「練馬の畑は花盛り」
 
 東京にもあるんです、小さく区切られた畑が。それはそれは綺麗に植え込まれた「楽園」、皆さんが仕上げております。季節に併せ耕し肥料を施し種を蒔き苗を植え、わが子を育てるように楽しんでおります。


 ほんの少し前まではどこのご家庭でも自前の畑は持っていたような気がしますが如何でしょうか?朝の味噌汁の具が無いから小松菜やねぎを前の畑で、こんな光景は見られなくなってしまいました。我が家のベランダ菜園でもこのようには行きません。今回はほんの少し、畑を味わっていただきたいと思います。

 丹精込めたお野菜の「かわい〜い」花をお届けいたします。いつもの散歩道にもモデルたちがあなたを待っています、外に出てチョッと背伸びして、しゃがんで声をかけて、一枚撮ってください、思い出が増えるはずです、楽しい力作を送ってくださいね。

 畑いじりをしてみたくなりました、どなたかご一緒に。グループで楽しみたいですね。こだわりの野菜を育て其れを肴に一献呑みますか?今からは、冷でしょうね?

生ものを撮る
 
 
 初夏…かつおのたたき、土佐作り。カメラマンは器用なんです。「かつお」を三枚におろしたり、いかを開いたり、時には鯉までもさばきます。

 生ものの撮影では板前さんが間に合わないとき、急遽、板前に。絵柄に合わせて厚みをつけて、お刺身に仕上げ、煮付けにして盛り付けたり、結構面白いものです。鮮度優先、食べごろにこだわると当然の成り行きに。食いしん坊はこんなときに思わぬ力を発揮しています。たたきに飾る、ねぎ、にんにく、しょうがの千切りで、彩りまで新しい見せ方のアイデアでも、ラー油を使ったマリネ風にも、しゃきしゃきのサラダづくりも。「何でも屋」に早代りします。日頃からの食道楽、飲み道楽も…こんなときに役に立ちます。

 肝心のライティングはやや後ろからの一投光、立体感と照りと鮮度を強調、手前から白レフで補助光をあてる。

 皿盛のたたき、かつおとラー油のカルパッチョ=かつおの薄切りにねぎとにんにく・みぶな・みょうが、プチトマトをざっくりサラダ風に、仕上げはお酢、醤油に沖縄・ぺんぎん食堂のラー油をかけて出来上がり。さっぱりとして冷に合います。

冷たいものを撮る

 冷凍のもの、かき氷、氷、氷の入った冷たい飲み物いろいろあります。今回は冷たい飲み物でご説明いたします。冷たいガラスの器に付いた水滴や冷たい氷の表情を如何に落ち着かせて目ただせ冷たさを表現するか。時間と共に水滴の大きさが異なってくるのはご存知の通りです。最初は小さな粒が冷たい部分から変化が始まり、徐々に大粒になりそして水滴が零れ落ちます。室温が高いと氷のドラマは一瞬で終わりますのでお気を付けください。


 ガラスの器に手の油分が残らないようにぬるま湯で洗い磨き上げ乾かしてください、油分が残っていますとその部分がシミの様に残ります。全体が細かな水滴で覆われると成功です。撮影はトップ光が水滴は出やすいと思います。サブ光として水滴面に弱いハイライトを入れると、いっそう冷たさは出るはずです。水滴の変化を見ながら丁寧に時間差でお楽しみください。

 器の中にある透明な氷をよりダイナッミクに光らせるには…。水滴で綺麗な水も氷も透明に見えません。後から光を入れれば良いのですが穴を明けるわけには…、普通は鏡やアルミホイルで器の陰から光を反射させて…これで十分冷たさが表現できたと思います。

美味しそ〜う

 お料理の写真はまず、この言葉が出ないと失敗です。照りとボリューム感、つい手を出しひと口食べてみたくなるような…。どのようにして撮影するのかしら?


 綺麗に撮っていますね、写真を良く見ると面白い発見が見えてきます。カメラマンの個性が出易いもののひとつなのです。ひとつにはカメラのレンズの個性を使う方、シャッタースピードに、絞りに。自然光を十分に使い、全体の雰囲気を取り入れる方、料理のもつ、力だけで。でも、お気づきのようにお料理には強い影はありませんね。

 ハイライトの使い方で「うまそ〜」の一言へ挑戦しています。お分かりのように太陽はひとつです、ひとつの光で十分に撮影可能です。窓辺に持っていって綺麗なクロスの上、そのままテーブルに、テラスの木陰を利用して涼しさを出す。どこに置いても十分に「うまそ〜」は撮れます。奥様の作られたもの、ご自分で試しに作りお料理だけの撮影でお試しください。くれぐれも、コントラストの強いところでの撮影はおやめください。

椅子に座ったまま撮るか、立って少し上から撮るか
 
 デジカメで何か撮ってみました?「撮ったけど、これて良いのかな」

 良かったですね。とっても良いのです。思いのほか「小さく撮れてしまいましたか?」それとも画面いっぱいに、溢れるようにですか?どちらも心がこもっていると思います。

「撮れてしまいました」写真はそんなもんで撮れてしまうのです。磨きあげられた清潔な器、それに盛られた春野菜は、当然、窓からさしこむ光も手を組んでいる。案内された席もよかったですね。

 あなたの目に「オット…ト・ト」…食べる前に「チョット一枚…」白いボールいっぱいに盛られた、みずみずしい春野菜…小さく撮れても絶品、わかります。


 「シャッターを押したくなるのが…うらやましい」「器とやさい」のコラボレーションで…撮影してください。近所のスーパーにはなかなか見当たらないですよ。春野菜、ちぎられ盛られても、一つひとつの生命力あふれた季節の贈り物、目の前にあれば、「このシャキシャキ感と彩りが目の前に静かに置かれたら…」画面いっぱいに撮れる、プロですよ。