酒食和楽通信


<酒にまつわる楽しい話>

酒と食の文化・日本人と酒 浅野 克彦(東京都議会議員)

 

私は酒に弱い。日本酒だけでなく、アルコール全般に弱い。しかし、酒は好きだ。飲むことより、その雰囲気が好きなのだ。よくよく考えると、酒を味わうより飲み会の雰囲気を味わっているのだと頷く。その証拠に晩酌はしない。一人で飲みにも行かない。酒飲みとしては未熟者かもしれない。

でも、酒が好きだ。日本人だからだろう。マルコポーロだかザビエルだか失念したが、祖国への手紙で、「日本はキリスト教圏の国々を除けば、第一等の文明国である。庶民にいたるまで文字に明るく、礼節を知る。しかし、酒酔いに関しては寛大である」と言っていたと記憶している。礼儀に厳しい時代でさえ、酒で酔うことには寛大であったようだ。酒は、そういう日本人の懐の深さを感じさせてくれるのかもしれない。

そのなかでも日本酒は、日本文化を体現している。醸造酒としてこれほど、技術を極めたものは世界でも類をみないのに、そんなことをかけらも見せない奥ゆかしさ。暑い日も寒い日も四季折々の飲み方に対応する、幅の広さ。どんな料理にも、合わせていける対応力、日本人っぽいじゃないかと思う。言いすぎ?でも、酒の中でも劣勢を伝えられているだけに応援したいでしょう?判官びいきって、日本人っぽいから。